2011年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【1】
【1】 聖護院の追儺式→平安神宮の古式な大儺之儀→廬山寺の鬼踊り
【2】 須賀神社で懸想文売り冷やかし→藤森神社で鬼大暴れ→吉田神社で沈没
の 【1】 、鬼と豆と中高年が大興奮の節分スペクタクル、とくとご覧下さい。
まずは聖護院の節分会へ向かいます。
途中、八ツ橋の西尾本店で節分限定の懸想餅を売ってました。で、買いました。
懸想餅は、聖護院の向かいにある須賀神社名物・懸想文に因んだ餅。らしいです。
懸想文は良縁を呼ぶ、女性大喜びアイテム。が、独男の私は、色気よりもっぱら食い気。
で、本山修験宗総本山・聖護院。
2度も仮皇居になった門跡寺院であり、通常拝観は予約制という敷居の高さ。
しかし、節分会は千客万来状態。拝観自由、不動明王像も開放、甘酒まで接待してくれます。
横の紅白屋台では、「吉田の節分祭」と書かれた生八ツ橋を販売中。
開始直前の本堂宸殿前。かなりな混雑です。
真後が護摩用に閉鎖されてるのも、人の密度をより高めてます。
客層は、カップル以前に若者自体が少なく、観光客風もまた少なめ。大半は地元っぽい老人。
単独は、女性が若干、男は老人にわかカメラマンと冷やかし学生風が若干というところでしょうか。
開始時刻の13時、年男・年女のコールに続いて、山伏が登場。
Bitchな帽子に見守られながら、螺貝吹いたり読経などするうちに、鬼が乱入します。
出ました、鬼。
皆さん、迫力ある顔してますが、お疲れなのかもう一つ元気がありません。
「もっと暴れろ!もっと暴れろ!」と山伏から煽られながらも、
今ひとつ破壊は振るわず、結局5分くらいであっけなく成敗されてしまいました。
鬼退治が終わったら、豆まき。
改悛した鬼も一緒になって「鬼は外、福は内」と豆をまいてます。わけがわかりません。
豆を求めて必死に手を伸ばす老若男女、もとい老老男女。あ、手前の手、私の手じゃないですよ。
年甲斐もなく人ごみへ突入し、割り込み、前へ前へと進む方、何人も散見されました。
節分会は、20分ちょっとであっさりと終了。
鬼、「門のとこで甘酒飲めるで。寄ってき」と参拝客に教えてました。いや、嘘です。
甘酒の接待があるのは、本当。酒粕の粒がはっきりと立ってて、たいへん美味でございました。
次は、南へちょっと歩き、平安神宮の大儺之儀へ向かいます。
10分ほど歩いて着いた、平安神宮・応天門。
大儺之儀。聴きなれない響きですが、要するに追儺式、鬼やらい神事です。
平安当時の追儺式を綿密に再現したもので、昭和49年にスタート。割と最近ですね。
広大な境内を活かした現代的なものかと思いきや、これがまあ本当に古式で地味なんですよ。
客層は、節分客。中高年というか、老人がメイン。
聖護院よりも観光客風&カップルは若干増えますが、基本テイストは大差なし。
プレッシャーはなく、節分ハイな爺さんの体当たりでも懸念しといた方がいい感じでしょう。
14時、殿上人やら陰陽師やらの平安スタイルな方々が現われ、大儺之儀、開始です。
遠いので細かいことが全然わかりませんが、とにかく方相氏が登場。
大極殿前で「鬼やらう」とシャウト。シンシ(子どもの所役)を率いて、パレードを始めました。
「わけわからん」という顔をした子ども達と共に、悠々と歩く方相氏。
手書き全開の顔が、下手に凝ったマスクより不気味さを醸し出すのは、何故なんでしょう。
ぐずる子供をなだめつつ、一行は応天門に集結。
方相氏がまた「鬼やらう」と叫び、誰かが矢を射ち、30分ほどで終了。地味・・・。
他にも狂言奉納や鬼の舞、豆まきはあるんですが、大儺之儀そのものは、こんな感じ。
ちなみに鬼の舞はこのあと15時からのスタートですが、私は中座して、廬山寺へ。
平安神宮から30分ほど歩いて着いた、廬山寺。
紫式部の邸宅跡であり、源氏物語の執筆地としても知られる寺であります。
が、節分会で行われる鬼踊りの方が、よっぽど知名度は高いんじゃないでしょうか。
鬼がユーモラスな踊りを披露する追儺式鬼法楽、通称・鬼踊り。門の前からもう、大混雑です。
門の奥は、もちろんもっと凄まじい混雑状態。
人数自体はまあまあという感じなんですが、境内が狭いので混雑率が高く感じます。
開始前から境内をうろついてた鬼、15時半頃になると入場用にロープで確保された通路を通り、
レスラーのようにリング、いやステージへ入場。松明何するものぞと、人民は大殺到。
大師堂前の特設ステージで踊る、鬼。
踊り続ける、鬼。
踊るだけ踊ったら、大師堂へ殴りこむ、鬼。
「勝手に写メ撮んなゴラァ!!」と小槌で参拝客をボコボコにする、鬼(嘘)。
この後、段取り通りに豆でやっつけられ、鬼は戦意喪失。
襲撃時と同じく、ロープ通路を通ってヨロヨロと敗走。トータル、30分くらいでしょうか。
鬼、私の目の前にもやってきました。おおーっ、八幡の鬼とは金のかかり方が違いますね。
鬼、退場したあとはしばし境内に残り、ちょっとした撮影会状態。
子供を抱いてやったり、妙齢女性と肩を組んだりと、実にサービス満点です。
最後は、坊さんやら福娘みたいなのが出てきて、豆まき。
もらう方もそうですが、配るほうも、何でこんなに嬉しそうなんでしょうか。
客層は、大半が中高年。節分ハイとでもいうべき興奮状態のカメラ老人、多し。
若い子供連れ親子が、若干多い感じでしょうか。全員が地元風、かつみんな顔見知りみたいな。
廬山寺を出たらどっと疲れが出たので、三条のポパイへ一旦引きこもり。
聖護院への道中に買った懸想餅を、遅めの昼飯代わりに食ってみることにします。
妖しさ全開の箱の中に入っていたのは、恋餅の名に相応しい、表面の艶やかなる小餅。
写真では全然わかりませんが、実に艶っぽいです。正に、餅肌の餅 (阿呆)。
少しでも艶っぽさを感じてもらおうと、断面を撮ってみました。
まるで18禁画像のように見えませんか。見えませんか、ああそうですか。
一休みしてから、いよいよ夜の部、ディープサウスな藤森神社の節分へ向かいます。
( 【2】 へ続く)
2011年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【1】
2011年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【2】
聖護院 京都市左京区聖護院中町15 通常拝観は予約制 節分時は通常自由 京都市バス 熊野神社前下車 徒歩約3分 本山修験宗総本山 聖護院門跡 – 公式 |
平安神宮 京都市左京区岡崎西天王町97 6:00~17:00 京都市バス 京都会館美術館前下車 徒歩約3分 Heian Jingu Shrine / 平安神宮 – 公式 |
廬山寺 京都市上京区寺町通広小路上ル1丁目北ノ辺町397 通常拝観 9:00~16:00 市バス 府立医大病院前下車 徒歩約5分 |
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