ゲストハウスイン清水三年坂で聖夜を過ごしました。もちろん、ひとりで。 【前篇】
ゲストハウスイン清水三年坂で聖夜を過ごしました。もちろん、ひとりで。
メリークリスマス!! 『ひとりでうろつく京都』 恒例の聖夜企画、2018年度版です。
独男にとって精神的外圧が最も高まるクリスマスに決行されてきた、当サイトのひとり宿泊企画。
初期こそネタ全開で激安宿や寺の宿坊に投宿するも、やがて 「境界」 性がテーマとして浮上し、
長屋宿や遊廓転業旅館、元ラブホや街道の温泉と、平安京の 「四堺」 を押さえる形で転戦を展開。
さらに2016年以降は、インバウンド爆増で一気に魔界化した都心部の 「境界」 にも向き合うべく、
増殖しまくってる民泊の宿や、増殖しまくってる町家一棟貸しの宿でも、市街戦を繰り広げてきました。
で、そんな激戦を経る中で私は、やはりゲストハウスを押さえるべき、と思うようになったのです。
ゲストハウス。 「単なる家+雑魚寝」 というスタイルで安価を実現し、一気に爆増した、ゲストハウス。
爆増し過ぎて、最近は減少さえ始まった、ゲストハウス。正に、都心の 「境界」 宿の本丸でしょう。
しかし、当サイトでは正直、避けてました。何故なら、私はドミトリーが嫌だから。雑魚寝が嫌だから。
でも、押さえねば。と思ってたら、そんな私に最適な宿が現われました。ゲストハウスインです。
ゲストハウスの簡易さと、イン = 宿のホスピタリティを併せ持つという、宿ブランド・ゲストハウスイン。
公式サイトの写真でさえ部屋は単なるマンション全開状態なくらい、簡易さ加減は爆裂してますが、
でも、京都の宿泊状況のリアルを、個を尊びつつ体験するには、ぴったりとしか言いようがありません。
で、今回泊まってみたのです。しかも、数ある施設の中で、清水三年坂に泊まってみたのです。
ゲストハウスイン清水三年坂は、京都観光の本丸中の本丸である清水・産寧坂の、すぐ近くにある宿。
にも関わらず、施設はしっかり、マンション丸出し。というか、マンション以外の何物でもない状態。
パソコンまであるため、自部屋感あり過ぎ+旅情なさ過ぎではありますが、便利なのは間違いなし。
色んな意味で、京都の宿泊の 「今」 を、そして 「境界」 の 「今」 を、表す宿とは言えるでしょう。
そんな宿へ、 「境界」 性が高まる聖夜に泊まり、京都観光の新たな 「境界」 を見つめてみました。
日常と非日常の 「境界」 加減も濃い場所で、私はどんな 「今」 を見るのでしょうか。
「ホテルのいいところはそのままで、ホテルにないものをプラス」 したという、ゲストハウスイン。
無論、実質は単なるマンションで、大半の宿も単なる市街地に立地。特に京都駅周辺は、林立状態。
ただ清水三年坂は、清水寺から徒歩3分に立地しながら、値段が他と大して変わらず。良い感じです。
良い感じ過ぎて何か謎ですが、でも予約します。サイトで値段を検討すると、この時はagodaが安し。
結局、agodaが利用料やら何やら全込みで4100円ちょっとだったので、予約しました。
取ったのは、 「ダブルスタジオ」 。人数は、もちろん、ひとりで。簡体字 「予约」 が、旅情を誘います。
近所といえば近所の宿を、海外経由で予約するという、本末転倒。その方が額が安いという、不条理。
これが、京都の宿泊の 「今」 です。が、それにしても、安い。何か謎。本当に予約出来てるのかな。
で、当日、暇なので16時にチェックインしようと思い、ネタ用の小道具を買い込んでから、清水へ。
一年坂の彼方では、景観の虐殺機関の如きクレーンが、雄姿を誇ってます。また何かできるのかな。
クリスマスイブの夕方の清水周辺は、普段より微妙に人が少ない感じ。激混みでは、全くありません。
が、それでも当然のように観光客は多し。景観の虐殺機関みたいな存在感を感じながら、二年坂へ。
人が少なければ、小道具を探して買い足そうかと思ってたんですが、早々に諦め、淡々と登坂。
そのまま、いつもと特に変化はない二年坂を抜け、産寧坂前へ着きました。いつも通りの、混雑です。
この辺が丁度、清水寺から徒歩3分程度。なので、ゲストハウスイン清水三年坂があるのも、この辺。
地図では、産寧坂の手前で左折する細い小路 = 轟小路へ入り、少し進んだ辺にあるとありました。
ので、その小路へ入り、割と普通に民家がある中を、先へ進みます。が、宿が見つかりません。
『エンドウ』 というお店を目印にしてたんですが、その 『エンドウ』 を過ぎても、それらしき建物はなし。
あれと思って引き返したら、その 『エンドウ』 横のマンションこそ、ゲストハウスイン清水三年坂でした。
ほぼ、都市迷彩状態。そしてあまりにも、マンション。マンションとして浮く、ということさえありません。
で、中に入ると、管理人 or 警備の詰所みたいな感じでフロントがあり、そこでチェックイン。
本当に予約出来てるのか不安でしたが、手続きはすぐに完了。スタッフさんも、至って普通&丁寧。
ホテルのいいところ、ちょっと感じました。が、入った内部の廊下&部屋&ドアは、とことんマンション。
何でしょう、この既視感 or 帰ってきた感。 「ただいま」 と言いながら、ドアを開けたくなってきました。
で、ドアを開けて部屋に入ったら、本当に 「ただいま」 と言いたくなるマンション全開状態。
ただいま~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
ただいま~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
ただいま~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
パソコンまであって、さらにただいま~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
と、あまりにあまりな単なるマンションぶりですが、でも正直、サイトを見て一応予想はしてました。
ので、マンション丸出しな中でも聖夜感が出る小道具を、先述通り用意して来ました。サンタ服です。
ダイソーの、500円サンタ服&100円サンタ帽です。ここは寝着がないので、その代わりでもあります。
これに着替えます。家でひとりで遊んでるように思えて、少し虚しい気もしますが、でも着替えます。
着替えました。といってもやることは、サイトの記事作成作業ですけど。せっかくPCがあるので。
私は、忙しいのです。夕方にチェックイン出来る身分でも、当サイトの管理人としては、忙しいのです。
年越し記事が、未だ仕上がってないのです。私の熱い魂が迸る記事は、沢山の人が待ってるのです。
なので、聖夜企画と記事作成を同時にやります。日常と非日常の 「境界」 を、体現しようと思います。
ネットカフェの凄く駄目な奴くらいな感じのPCを駆使して、記事を練り上げること、しばし。
写真の選択&組み合わせを何度も再考し、修正する。テンキーを叩き続け、構図も厳密に計算する。
文章も、面白くて深いものに鍛える。難解さを恐れず、でも把握は容易にすべく、言葉をデザインする。
この作業こそ、 『ひとりでうろつく京都』 の神髄です。口から中華麺を噴き出す某辰夫も、神髄です。
と、噴き出た中華麺を見つめてると、腹が減ってることに気が付きました。時間は、19時過ぎ。
他の宿泊客が外出する音も、聞こえます。飯にするかと思い、マンション丸出しのマンションを退出。
あ、此処、キッチンはありますが、炊事道具レンタルは別料金なんですよ。なので外食 or 外買です。
来た時は人が多かった産寧坂前、早くも無人気味。あと、花灯路でも何でもないので、全般暗過ぎ。
客もなく、電飾もない、産寧坂。ちょっと、怖い。あと、人がいない状態で見ると、傾斜が凄い。
でも、清水寺・舞台の先にある子安塔に因み、安産祈願には良い坂とか。独男には、関係ないけど。
関係ないけど、年越し記事の安産は祈願して坂を登り、閉店済の清水寺も拝観。本当に近いですね。
これはもう、明日は早起きして2010年以来の朝一番メリクリ参拝をするしかありません。やりますよ。
と、決意するのはいいですが、清水寺周囲の店はほぼ閉店。なので、東大路方面へ向かいます。
途中の八坂の塔では、長時間露光で現実を抹殺した写真を撮る輩が出没中。普段通りの光景です。
周辺も基本的に、クリスマスで騒いでる感じは全くなし。近所の人が、普段通りに犬の散歩をしてたり。
東大路まで出て、少し賑わいを感じるようになりました。宿から此辺まで、10数分。結構、ありますよ。
ゲストハウスイン清水三年坂、清水寺に近過ぎるくらい近い以外、実はあまりメリットないかも。
とか思いながら歩いてると、超级市场ことスーパーのフレスコに到着。食料、此処で買い込みます。
中国人だらけと思いきや阿呆の日本人集団が溜まる店内にて、粛々と買い物を済ませたら、清水へ。
また撮影してる連中の間を抜け、火の用心をやってる横も抜け、産寧坂へと帰還。正直、面倒過ぎ。
フレスコで買って来たのは、ローストレッグと名古屋台湾ラーメン、そしておにぎりと南瓜煮。
台湾ラーメンは、クリスマスの赤を意識して買いました。おにぎりは白、南瓜煮は緑&冬至です。
キッチンで湯を沸かして、台湾ラーメンを食す。真っ赤なスープに聖夜を感じながら、食す。
また、ローストレッグを借景とすることで、名古屋・味仙で食った手羽先も思い出しながら、食す。
ローストレッグは、以前に買った惣菜ものよりは、少し高価なもの。私も、少し成長しました。
でも、レンジで温めた後の味は、割と普通。おにぎりと南瓜煮も、普通におにぎりと南瓜煮でした。
で、食ったらやたら腹が膨れたので、宿のカップにお茶を入れて、しばし横になります。
部屋は、暖かいです。値段&場所から激寒地獄の可能性も危惧してましたが、全然寒くありません。
おかげで、本当に自部屋にいる気になってきました。日常と非日常の 「境界」 、日常に寄り過ぎかも。
ここからは、もう少し 「境界」 を非日常・非現実へ寄せようかと思います。というわけで、以下後篇。
ゲストハウスイン清水三年坂で聖夜を過ごしました。もちろん、ひとりで。 【後篇】 へ
ゲストハウスイン清水三年坂
京都市東山区清水2-257-4
京都市バス 清水坂下車 徒歩約10分
京阪電車 清水五条下車 徒歩約20分
清水三年坂 Guesthouse in Japan – 公式
清水三年坂 ゲストハウスイン京都 – agoda