八幡市文化センターで映画 『レ・ミゼラブル』 を観てきました。もちろん、ひとりで。
八幡市文化センターで映画 『レ・ミゼラブル』 を観てきました。もちろん、ひとりで。
八幡市文化センター。
私の地元・八幡が、かつて熱かった時代の遺産であります。
などという書き方をすると、今は冷めてしまってるのかという話になってしまいますが、
少なくとも30年前、人口が増えまくり市制に移行した前後の八幡は、今よりも熱かったはずです。
石清水八幡宮の門前にあって、長らく静かな町であり続けていた、京都府綴喜郡八幡町。
しかし、多くの参拝者が精進落としに励んだ橋本遊郭が、昭和33年の売春防止法を受けて、全廃。
税収の実に3分の1を失った八幡は、男山の大阪側に団地を誘致します。男山団地の誕生です。
団地以外の宅地化も進め、2万人だった人口はその3倍以上の7万人にまで、爆発的に増加。
「このまま行ったら、10万越え、確定」 と踏んだ当時の行政は、文化施設の建設も景気良く断行し、
1983年、市役所の向かいに巨大なる八幡市文化センターを、勢いに任せて完成させました。
収容人員1220人&残響可変装置完備の大ホールは、現在に至るも音響面の評判は上々ですが、
地の利の悪さ&身の丈に合わない箱モノの宿命が相まって、コンテンツは圧倒的に、不足気味。
アーティストやオーケストラのコンサート、学生の演奏会など、それなりに活用はされつつも、
人口減少中の八幡にあって、廃墟、もといお荷物、もとい遺産な存在感を、日々強めつつあります。
そんな文化センター、たまに映画もやってて、この日上映されたのが、かの 『レ・ミゼラブル』 。
「最初から最後まで歌いっぱなし」 という無茶苦茶なつくりで、大ヒットしたミュージカル映画です。
音響が売りのホールで見るには、実に相応しい。なので、市民の義務として出かけてみました。
ついでに、八幡市駅からホールまでの、府道22号線とは違うルートも、御紹介。
のんびりとした本当の八幡を、感じてもらいましょう。
八幡市駅を出て、出口近くへ移転されたエジソン記念碑に迎えられるの図。
駅前のバスターミナルからは、文化センター方面へのバスが出てますが、今日は歩きで。
徒歩の場合、線路沿いに真っ直ぐ歩いて府道22号線へ出るルートが一般的に紹介されますが、
今回ではそっちではなく、スーパーツジトミの方へ右折、森が見える方へ進んでください。
かい人21面相が備品を調達したスーパーツジトミを通り過ぎると、
石清水八幡宮・一の鳥居と森、そして門前名物・走井餅の走井餅老舗が現れます。
左側の石畳の道を歩くのもよし、鳥居をくぐって石清水祭の会場になる下院を通っていくのもよし。
走井餅をお求めの方は、夜は早く閉まるので、行きに買っておいた方がいいかも知れません。
途中、八幡名物の安居橋を見物していくのも、いいでしょう。
勅祭・石清水祭では、放生会の会場となり、胡蝶の舞の奉納も行われる、安居橋。
あ、もちろん常にこんな奇怪な形をしてるわけではありません。2013年6月現在、架替工事中。
近年、春になるとこの辺りの公園の桜が、いい感じで咲くようになりました。
安居橋を渡らず真っ直ぐ道を進み、レトロな時計店のある分岐を、右へ。
元来は八幡さんの一般拝観用の参道であり、いい感じの風情が今も残る道を、歩きます。
写真右側の建物は、旧・平八 or 八幡山荘。私は、リアルに営業してる頃を見たことありませんが。
左の日よけがかかってるのは、饅頭屋・みささ堂。常連さんが、水無月を買ってました。
相槌稲荷の前を左折、松花堂昭乗の墓がある泰勝寺をスルー、
2車線弱の道についたら右折して、今や商店が全然ない中央商店街へ入って下さい。
案内標の通り、この道をひたすら進むと、吉兆の松花堂店がある名勝・松花堂庭園へ着きます。
そして、さらにとことん歩き続けると、高野山に着きます。ゆえにこの道の名は、東高野街道。
腹、減りませんか。減ってないですか。でも、名物は食っておくもんです。
「えと、文化センターへ向かってるんだよね」 と、お思いでしょう。大丈夫、ちゃんと着きますよ。
八幡の名物といえば、古くは八幡巻きがありますが、現在は店で出してるとこがあまりありません。
最近ではカレー中華が、一番推しでしょう。ここ、小谷食堂が、人気の震源地。
で、カレー中華。ご飯と併せて、800円。50円足すと、卵かけご飯になるぞ。
まったりして、さほど辛くはない、カレー出汁。そこへ、豚肉、長ネギ、そしてカマボコ。
ベーシックなようで、最近あまりないタイプのテイストの出汁です。飯と共にかっ喰らいましょう。
自家製麺でかなり柔らかめな麺は、底の方に沈み、姿を潜ませてます。よくかき混ぜて。
小谷食堂を出たら、右へ進み、渋過ぎる不動産屋の角を左折。
やはり八幡名物である志ばん宗の米粉ういろも、是非とも試して行って下さい。
と思ったら、定休日でした。というか開いてても、ういろは売り切れのことが多いんですけど。
店の横には、昔は死ぬほど怖かった頼風塚、あり。写真奥の建物は、八幡市立図書館。
図書館の前を右折、味のある道をしばし、歩きましょう。
やたら何度も曲がらせて恐縮ですが、しょうがないです、東高野街道がこういう道なので。
そういえばこの道、和菓子店が密集してるため、最近ではスイーツ街道などとも呼ばれています。
今までも、走井餅、みささ堂、志ばん宗と、既に3軒。この先にも、亀屋芳邦という名店、あり。
亀屋芳邦は、徳川ゆかりの寺である正法寺の門前にあり、
源氏巻らしからぬ源氏巻で有名なんですが、そこへ着く前にこの石碑のところで、左折。
八幡のあちこちに同様の石碑を立てた、三宅安兵衛&清治郎による 「三宅碑」 のひとつです。
「検巡道」 。石清水八幡宮の朱印地を巡検することに使われた、歴史ある道であります。
超狭くてネイティブな 「検巡道」 を、くにゃっと歩くこと、しばし。
「えと、文化センターへ向かってるんだよね」 と、お思いでしょう。大丈夫、ちゃんと着きますよ。
というか、もう目の前まで来てます。正面上空を見上げてたら、このビジュアルが現れるはずです。
「吉田工業」、ではなく「市文化センター」。あれを目印にして、適当にたどり着いて下さい。
で、どどーんと、八幡市文化センターの勇姿。デカい、実にデカい。
入口前には、バス停 「八幡市役所」 から降りて来た人たちが入場する流れ、あり。
それなりに数はいるんですか、ホールの巨大さゆえ、寂しい印象はどうにもこうにも否めません。
写ってませんが、向かいには同じ大きさで市役所が建ってます。それも目印に。
市民の絵画展示や、どっかの提携都市の謎の石像が飾られるロビーへ入り、
ホールのエントランス手前で、1300円の当日券を購入。前売は、1000円。う~む。
そういえばレ・ミゼラブル、この日のすぐあとにDVDが出るんですよね。なのに、1300円。う~む。
でもまあ、いいか。音響が良いハコでミュージカル映画が見れるんです。よしとしましょう。
いろんな意味で切羽詰ってるのか、職員にやたら丁寧な応対をされながら、
二重ドアを通ってやってきました、客席数1220人&残響可変装置完備を誇る、大ホール。
入りは7割程度に見えましたが、映画が始まる頃になると9割がた埋まってました。良い入りです。
「音の良いホールで人気作を楽しみたい」 と考えた人が多いのでしょう。期待が高まります。
13時半、客電が落ち、上映が始まりました。
まずは、犬が保健所で殺されるカウントダウン映画の予告編と、お馴染みの踊る映画泥棒。
スクリーン、小さい・・・そして何より、音悪い・・・会場がどうこうというより、スピーカーしょぼ過ぎ。
でもまあ、所詮は、予告編です。所詮は、映画泥棒です。本編はきっと、大丈夫でしょう。
と思ってたら、本編も全く同じコンディションでの上映でした・・・。
サラウンド感、ゼロ。それ以前に、ステレオ感も、ゼロ。中高音は割れ、重低音は全然なし。
もうちょっといいPA、使ってくれ。あと、フィルム上映のためか、謎の記号やゴミが時折写ります。
う~む。昔、ここで黒沢の映画観たときは、映画館で見るより良いとか思ったんですけど。
つらいながらも、慣れてくると、映画の中へ入り込めるもんです。
噂で聞いた時は誇張だと思ってましたが、本当に最初から最後まで、歌いっ放しなのね・・・。
内容は、興味ある人は既知でしょうし、ない人には知ったこっちゃないでしょうから、書きません。
が、アン・ハザウェイ、最後まで出ずっぱり希望。あと、エポニーヌ、途中から激萌え。
エポニーヌ、キャスケットかぶって革命萌えまで盛ってきたので、さらに激萌え。
その親がやってる宿屋の、歌い踊りながらのエログロスカトロ三昧も、書けない何かが、激萌え。
ラスト近くの死体陳列&血の川&餓鬼も容赦なく殺すあたりの描写も、書けない何かが、激萌え。
こういうのやると、やはりヨーロッパは最高だと思いました。どう最高かは、書けないけど。
で、16時過ぎ、長い映画は終わりました。
ホールを出て、市役所と向かい合う勇姿を、改めて眺めるの図。奥の山は、男山。
客の多くは、駐車場に止めた車か、バス停へ。バスは、京阪八幡市駅にもくずは駅にも、便あり。
くずは行きのバスは、男山団地を通ります。バス停、それなりの混雑でした。
バスに乗るのもいいですが、帰りも歩くのも、悪くないでしょう。
行きで通ったルートを文化センター側から説明するのは非常に面倒くさいので、
向かいの道を北へ向い、スーパーコノミヤとさっきの小谷食堂のあたりを、ウロウロしてみてください。
多分、こんな道に出ます。向かいの道 = 府道22号線を真っ直ぐ歩いても、駅には着きますけど。
これも先述しましたが、お土産を買うなら走井餅が定番でしょう。
バスで駅に着いた方も、スーパーツジトミの向こうへ行けば、店が見つかるはずです。
元々は大津の東海道名物だったものが、明治末に八幡へやってきて門前名物化した、走井餅。
店内には、茶屋も併設。抹茶セットなどもあるので、ちょっと一服していくのも、ありかと。
走井餅というのは、細長い形をした、餡餅。
でも、大福的な食感ではなく、何回食べても何とも説明しがたい、独特の味です。
普通に食っても美味いですが、私は表面をちょっと焙ったりして、パリフワな食感を楽しんでます。
八幡名物を突きつけられ、マリウスも嬉しそうです。全然そう見えませんか。ああそうですか。
客層は、催し物によって全く変わるでしょうから、
書くのが無意味に思えますが、一応参考までに記しておきます。
完全な、地元メイン。といっても、DNQ天国というわけでは、ありません。
団地が出来て人口が3倍以上に増えた典型的ベッドタウンとしての、地元メインというか。
ディープなネイティブに囲まれる感じはなく、大半が中高年のため色気もひったくれもなし。
たまにいる若い女グループは、ことごとくDQN寄りだったりしますが、
映画へのマナーなどは、普通の街中の映画館よりも良いくらいではないでしょうか。
そんな八幡市文化センターの、 『レ・ミゼラブル』 。
好きな人と観たら、よりああ無情なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、ああ無情です。
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【客層】 (客層表記について) カップル:微 女性グループ:若干(DQN) 男性グループ:微 混成グループ:0 子供:0 中高年夫婦:4 中高年女性グループ:2 中高年団体 or グループ:4 単身女性:0 単身男性:微 |
【ひとりに向いてる度】 【条件】 |
八幡市文化センター
京都府八幡市八幡高畑5−3
9:00~22:00 水曜休館
京阪バス 八幡市役所下車すぐ
京阪電車 八幡市駅下車 徒歩約25分
八幡市文化センター – 八幡市文化事業団公式