鷺森神社へ紅葉を観に行って来ました。もちろん、ひとりで。
紅葉の季節が終わる度に、何故か持ち金が減ってることに、気が付いたりします。
よくよく考えると、不思議なことはありません。金が減るのは、当然、その分を使ったからです。
紅葉を観に入った寺の拝観料とか、そこへの移動費とか、多少の飲食費とかで、使ったからです。
一件ごとに見れば、小銭の範疇でしょう。実際、紅葉徘徊の最中も、散財の自覚はありません。
が、使ってる、確実に。で、減っていく、確実に。この 「使」 と 「減」 が10件とかになれば、どうなるか。
ここ数年の当サイトに於ける紅葉記事は、年3~4本というしょぼいペースのアップになってますが、
実は記事化してない訪問も結構あって、結局は毎年毎年10件近くは紅葉を拝みに行ってたりします。
なので、トータルの出費は、そこそこの額になるわけですね。で、毎年、財布を見て驚くわけですね。
ただ、さらによくよく考えるとこうした出費、旅行者の方はもっとエグい形で味わってるわけですよ。
私が1~2週間で使う額を、下手すると1日で使う場合も、充分想定できます。これは確かに、キツい。
拝観受付とかで 「また金か」 とボヤく観光客を見る度に、私は 「小銭だろ」 とか思ってしまうんですが、
そこへ至るまでに同様の小銭を何度も払って来たなら、ボヤきたくなるのも人情としては普通です。
さらにさらによくよく考えれば、ひとり客であるがゆえに、連れ相手にボヤきを漏らすことも出来ず、
キツさを噛み殺して、じっと出費に耐えてる同志の方も、かなりの規模で存在するのかも知れません。
大変です。さらにさらにさらによくよく考えると、何が大変かよくわからなくなりますが、でも大変です。
なので、そんな出費疲れを癒やしてくれる紅葉も紹介すべく、今回、鷺森神社へ出かけてみました。
鷺森神社。修学院離宮の近くにあって、修学院&山端エリアの氏神として信仰されてる社であります。
と同時に、現・修学院離宮の地から移転する為、霊元天皇より現社地を下賜された社でもあります。
アーシーなる信仰とロイヤルなる由緒を併せ持つ、実に市井の京都らしい社とも言える神社でしょう。
そんな鷺森神社、ロイヤルな社地ゆえか参道が大きく、道沿いの樹々は秋になれば実に紅化。
参道自体はコンクリ丸出しの殺風景な代物である為か、所謂 「穴場」 化は今も左程してませんが、
写真の写りは妙に良く、無料で拝める紅葉としては破格のクオリティを誇るものだと思います。
そんな鷺森神社の紅葉、拝観料のみならず交通費もケチって観に行ってみました。
鷺森神社の最寄駅は、叡電・修学院駅。駅近くには、参道の開始地点を示す石碑もあります。
が、交通費もケチる私は、出町柳から徒歩です。すし詰め状態の電車が走る横を、歩くこと、しばし。
紅葉客がゾロゾロ歩いてる一乗寺辺りからは、少しでもショートカットしようと思い、曼殊院道へ進入。
鷺森神社、曼殊院の近くなんですよ。といっても、曼殊院の門前にあるあの天満宮とは違いますよ。
詩仙堂や圓光寺へと流れていく紅葉客と別れて、どんどん細くなる曼殊院道を、さらに北上。
曼殊院道から鷺森神社への道が分岐する辺では、ゾンビの様な歩きスマホの方も随分減りました。
分岐点で鷺森神社の方へ進み、さらに細くなった道を北上すると、観光客や車、ゾンビはさらに減少。
この辺、あまりスポットが無いですからね。離宮や赤山は、遠いし。鷺森神社、空いてるでしょうか。
で、やって来ました、鷺森神社。見物客の数は、そこそこみたいです。よかった、よかった。
立派にして殺風景な参道には、立派にして立派な紅葉あり。色付きは、8分程ですが、良い感じ。
では早速、拝ませてもらいましょう。樹の下から青空を借景に眺める、紅葉。
鳥居の手前で、鳥居を借景として眺める、紅葉。
オレンジと黄色の葉を借景として眺める、紅葉。
鳥居を潜ったすぐの辺りから参道全体を、眺めること、しばし。
樹幹へ寄り、樹肌と紅葉のコントラストを、眺めること、しばし。
日光でライトアップされてる状態の紅葉を、眺めること、しばし。
日陰にてしっとりと色づく紅葉の、その色合を、見つめる。
その色合を大きく展開する樹の、その色合を、見つめる。
さらに大きく展開する樹全体の、その色合を、見つめる。
参道から少し離れた所にて色づく紅葉も、眺めること、しばし。
大樹と絡めると、何か妙に絵になる紅葉も、眺めること、しばし。
萎れてながら、やなり妙に絵になる紅葉も、眺めること、しばし。
萎れてないともっと絵になるので眺める、紅葉。
本殿前で、本殿エリアを借景として眺める、紅葉。
で、本殿へ参拝する前に名残惜しく眺めた、パレットの如く色が混ざる、紅葉。
で、やって来ました、鷺森神社・本殿。参道と比べると、正直、小ぢんまりとした社殿です。
というよりは、この感じこそが本来の姿で、下賜された土地が広大過ぎということなんでしょうか。
で、帰ります。が、本当に無料で帰るのは気が引けるので、自販機で御神籤だけ引きました。
出目は、中吉。願望・待人・失物・その他、あらゆる項目に於いて 「ほどほど」 ということみたいです。
なるほど。でもそう言われると、私にとっても鷺森神社は 「ほどほど」 な場所、という気がしたりします。
紅葉は、良質。でも道は、殺風景。なので、客の数が 「ほどほど」 。この感じ、長く続くといいですね。
鷺森神社、客は基本的に近所風の人間が半分くらいを占め、
残り半分くらいの他所から来たっぽい人間も、観光系というよりは近隣系。
観光丸出し系は、中国人の家族団体と、あとは老人グループくらいだけでした。
カップルは、少なめです。というより、そもそも若者自体が少なめです。
地元・近所の30代くらいの夫婦風と、小さい子を連れた家族連れくらいでしょうか。
偶々なのか何なのか知りませんが、着物姿のおばちゃん連中が、妙に多し。
単独は、やはり近所系なおっさんカメが、ちらほらいる程度でありました。
そんな鷺森神社の、紅葉。
好きな人と観れば、より鷺森なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、鷺森です。
【客層】 (客層表記について) カップル:1 女性グループ:若干 男性グループ:0 混成グループ:0 子供:0 中高年夫婦:2 中高年女性グループ:2 中高年団体 or グループ:4 単身女性:微 単身男性:1 |
【ひとりに向いてる度】 ★★★ 写真写りは妙にいいスポットだが、 家の近所でもない限り、正直、感慨や有難味は割と薄い。 その分、 「穴場」 荒れしてないスポットとも言えるかも。 曼殊院のついでに寄るのなら、かなりおすすめ。 【条件】 |
鷺森神社
京都市左京区修学院宮ノ脇町16
拝観自由
叡山電車 修学院駅下車 徒歩約10分
京都市バス 修学院道下車 徒歩約10分
鷺森神社 – Wikipedia
鷺森神社 – 京都観光Navi